
〜同じ恋愛パターンを繰り返すあなたへ〜
またや…好きになった人には、いつも振り向いてもらえへん
「はぁ…またやってもうたわ…」
週末、いつものカフェ。
沙織ちゃんがカフェラテ片手に、スマホの画面をこっちに見せてきた。そこには、数日前に送ったLINEが既読になったまま、ずっと返信が返ってきてへん状態のトーク画面。
「何送ったん?」って聞くと、「いや、全然普通の内容。『この前のお店、美味しかったですね〜!また行きたいです!』って、ただそれだけ」やって。
…そんなん、どう考えても重くないし、むしろ可愛らしいやり取りやと思う。でも返事はなし。それが3日続いたら、さすがに心折れるやん。
実は沙織ちゃん、こういう恋愛の“空振り”を、もう何年も繰り返してる。
最初はたまたまかと思ってたけど、話を聞くたび、毎回だいたいパターンが一緒やねん。
- ちょっと冷たそうな雰囲気の人に惹かれる
- 向こうからのアプローチは最初だけ(もしくは仕事上の接点)
- 気づいたら沙織ちゃんだけが必死で追いかけてる
- 結果、フェードアウトされて傷つく
これ、恋愛あるあるやけど、沙織ちゃんの場合は“毎回この型”なんよな。
沙織ちゃん、都内の広告代理店で働いてて、仕事できるし明るいし美人やし、正直モテるタイプやと思う。職場の飲み会でも人気あるし、紹介の話もちらほら来る。でも、そういう「ちゃんとした出会い」にはなぜかピンと来てへん。
「いい人なんやけど、なんかドキドキせーへんねん」
「大事にしてくれそうなんやけど、それが逆に重たく感じる…」
そんな風に言いながら、沙織ちゃんはいつも「追いかける恋」にハマってまう。
ワイから見たら、彼女はほんまに魅力的やし、十分幸せになれる器やと思う。でも、自分で自分の恋愛をしんどくしてるようにも見える。
「また同じこと繰り返してるなって、自分でもわかってんねん。でも、気づいたらそうなってるねん」
彼女がそう言ったときの、ちょっと泣きそうな笑顔。
あれは、自分のこと責めてるけど、もうどうすればええかわからんって顔やった。
この章を読んでくれてる人の中にも、沙織ちゃんみたいに「また脈なしの人を好きになってもうた…」って落ち込んだことある人、おるんちゃうやろか?
でもな、それって“たまたま”やないかもしれん。
実はそこには、**惹かれてしまう“心理的なクセ”**が隠れてるかもしれへんのや。
なぜか毎回“同じタイプ”の男性を好きになってまう理由
「気づいたら、また似たような人やってん…」
沙織ちゃんがそう言った相手は、どこかちょっと距離感のある雰囲気の男性やった。
連絡もマメちゃうし、言葉も少ないタイプ。けど、たまに見せる優しさとか笑顔がグッとくる。
「なんか、追いかけたくなるねん」
――その言葉、実はめっちゃキーワードやねん。
沙織ちゃんみたいに、「こっちから追いかけてしまう恋」ばっかりしてる人って、無意識に**“手に入りにくい人=価値がある”**って思い込んでることが多い。
■「努力しないと手に入らない=本気の恋」やと思ってない?
子どもの頃、家であんまり感情表現がなかったとか、褒められるより注意される方が多かった人って、「好き=頑張らないと認めてもらえない」って思い込みが染みついてたりする。
その思い込みがあると、優しくて素直に気持ちを伝えてくれる人よりも、
・ミステリアスで掴みにくい人
・こっちの好意に鈍感っぽい人
・ちょっと冷たい態度をとってくる人
に惹かれやすくなる。
なぜなら、そういう人を振り向かせた時の「勝った!やっと認めてもらえた!」っていう達成感が、自己肯定感のブースターになってるから。
■実は“自分に自信がない人”ほど、難しい恋を選びがち
沙織ちゃんは見た目もキャリアもバッチリで、周りから見たら「自信ありそう」って思われがち。でも、恋愛になると急に不安になる。
- 「私なんか好きになってもらえるかな」
- 「また振られるかもしれん」
- 「本音で甘えたら嫌われるかも」
そうやって、無意識に“恋愛で自分の価値を試そうとする”癖がついてると、「優しくしてくれる人」よりも「気を抜いたら逃げそうな人」に惹かれてまう。
実はこれ、“追いかけることで、自分の存在価値を感じようとする心理”なんよな。
■「似たような人を好きになる」は、無意識の再現ドラマかもしれへん
心理学的に言うと、人は過去の経験――特に親との関係性――を、大人になってからも恋愛で再現しようとする傾向がある。
たとえば、
・いつも自分から愛情を求めてた
・相手に気を遣ってばっかりやった
・安心できる関係を知らんまま育った
そんな人は、「与える」「我慢する」「頑張る恋愛」ばっかりしてしまう。
沙織ちゃんの恋愛も、どこか“愛されるより愛そうとしてる”感じが強い。
けど、ほんまは恋愛って、もっとラクで自然でええんよ。
ちゃんと愛されて、安心できて、対等でおれる関係の方が、ずっと幸せやのに――
“好かれる恋”より“追う恋”を選んでしまうワケ
「実はさ、私…ちゃんと好いてくれる人やと、なんか物足りへんねん」
沙織ちゃんがポツリとそう言うたとき、ワイは一瞬、言葉に詰まった。
いや、正直…めちゃくちゃわかる。
でもそれって、よう考えたらめっちゃもったいない話やん?
■ドキドキしない=愛じゃない、と思い込んでへん?
ちゃんとLINE返してくれる人
会えば笑顔で迎えてくれる人
「今度ごはん行こな」って具体的に誘ってくれる人
そういう人と出会っても、沙織ちゃんはすぐ言うねん。
「優しいんやけどな〜、なんか違うねん」
「ドキドキせぇへんっていうか、安心しすぎて恋って感じがせん」
ここが大きなポイントや。
ドキドキとか刺激って、実は“追いかけてる時”に感じることが多い。つまり、追いかける恋こそが「恋愛」やと錯覚してしまってるんよな。
けど本来、本物の恋愛って“落ち着けること”やねん。
■“安心できる関係”が、逆に怖い?
これもよくある心理やけど、
ほんまに愛されそうになると、自分の中の「傷」や「自信のなさ」が浮き彫りになってまうから、つい距離を取ってまう。
例えば…
- 「この人に嫌われたくない」って思うほど、自分を出されへん
- 自分のダメな部分がバレたら、離れていかれそうな気がする
- だから、“どこか手の届かへん人”を好きになった方が気がラク
つまり、“優しくて距離が近い人”より、“冷たくてちょっと遠い人”の方が、心のガードを張ったまま恋愛できるから安全やと感じてしまうんや。
■恋愛を「自分の価値を測るもの」にしてまう
「この人が私を好きになってくれたら、私には価値がある」
こんな風に、“恋愛=自分の存在証明”になってしまうこともある。
特に沙織ちゃんみたいに、仕事は頑張って結果も出してるけど、どこかで
「誰かに選ばれないと、私はちゃんとしてない気がする…」
って思ってしまってる女性は多い。
でもそれって、めっちゃしんどい恋愛やねん。
恋愛って、自分を否定される場やない。
ましてや、評価されるテストでもない。
好きな人と、ありのままの自分でいられて、笑って、ごはん食べて、一緒に過ごして、それで十分幸せ――そんな恋愛を、もう一度思い出してほしい。
しんどい恋から抜け出すには?自分の恋愛パターンを見直すコツ
「なんで私は、いつもこうなるんやろう?」
沙織ちゃんがそうつぶやいた時、ふと思ったんよ。
彼女自身も、もうこのループから抜け出したがってる。
けど、“何をどう変えたらええかわからへん”状態なんやって。
そこで一緒に整理してみたんよな。
■① 自分の恋愛“癖”を客観的に振り返る
まず、過去3人ぐらいの恋愛を思い出して、こんな風に書き出してみてん👇
- 相手はどんなタイプ?(年上/自信家/ミステリアス…など)
- 自分からアプローチしてた?それとも相手から?
- うまくいかなかった原因は?(連絡の頻度/温度差/曖昧な関係…)
- その恋が終わったとき、自分はどう感じてた?
すると沙織ちゃん、気づいたんや。
「私、最初に“ちょっと冷たい人”ばっかり選んでたわ」
「なんか、“気に入られよう”って必死になってた」
ここがスタートやねん。
“気づく”ことができたら、そこから“選ぶ相手”も“自分の動き方”も変えられる。
■② 「追いかけたくなる衝動」に名前をつけてみる
沙織ちゃんの場合、LINEの既読スルーが続くと、なぜかますますその人に執着してしまってた。
ほんで、「なんとかして振り向かせたい!」って気持ちが強くなりすぎて、逆にどんどん疲れていく…。
そのときに試してもらったのがこれや👇
「今、私は“寂しさ”に反応してるだけかも」
「これは“好き”やなくて、“不安”やな」
そうやって自分の中の感情に“名前”をつけると、
衝動的にLINE送ったり、自爆しそうになるのをちょっと抑えられるようになる。
恋愛って、相手に気持ちをぶつける前に、まず自分の気持ちを理解することがほんまに大事やねん。
■③ “ちゃんと愛してくれる人”を、自分のフィールドに入れる
「優しい人って、なんかつまらん」
「波風のない関係って、物足りへん」
…って思ってる間は、ずっと“しんどい恋愛の沼”から抜け出されへん。
ほんまは、ちゃんと向き合ってくれる人、丁寧に気持ちを扱ってくれる人ほど、
長く一緒におれるし、心も安定するんよ。
だから、もしも今の自分が「落ち着いた恋愛」を物足りなく感じてしまうなら、それは**“刺激に慣れすぎた心”のクセ**なんかもしれへん。
そのクセを少しずつ手放して、「優しさ」に慣れていくこと。
それが、“しんどい恋”から卒業する第一歩になる。
■④ まずは「自分をちゃんと大事にする」ことから始める
最後に一番大事なこと。
恋愛って、「自分を大切にする人」からうまくいくようになってる。
沙織ちゃんも、今までずっと「どうすれば相手に好かれるか」ばっかり考えてきたけど、
「自分はどうしたいか」って視点がめっちゃ抜け落ちてた。
- 無理して連絡を待たなくていい
- 自分が笑える恋がしたい
- 選ばれるより、選ぶ側に立ってええ
そんな風に、“主語を自分に戻す”ことが大事やねん。
恋のパターンを変えたら、本当の幸せが待っていた
あれから数ヶ月――
沙織ちゃんの口から、久々に出た言葉はこうやった。
「なんか…今、めっちゃ穏やかやねん。こんな恋、初めてかもしれん」
いつものように“ドキドキ”とか“刺激”は少なかったかもしれん。
けど、それ以上に「心がホッとできる時間」が増えてた。
■ちゃんと向き合ってくれる人との出会い
その男性・圭吾さんは、仕事帰りに相談所を通じて出会った人やった。
プロフィールには「人見知り」と書いてあって、見た目も地味め。
正直、最初は「恋愛対象になるかな…?」って思ったらしい。
けど、初めての食事のあと、
「今日はありがとう。またぜひ会いたいです」って
圭吾さんからちゃんと連絡が来た。
次に会ったときは、沙織ちゃんが話してた仕事のことをしっかり覚えてて、
「今週ちょっと忙しかったって言ってたやんな。ちゃんと休めた?」って言ってくれた。
その一言に、ふっと肩の力が抜けたんやって。
■“追う恋”をやめたら、自然と愛されるようになった
圭吾さんは、連絡もマメで、予定もちゃんと立ててくれる。
「今度○日に○○行きませんか?」って、毎回きちんと誘ってくれる。
昔の沙織ちゃんやったら、
「そこまでされたら逆に重く感じるかも…」って思ってたかもしれへん。
でも、恋愛のパターンを変えようって決めた今の沙織ちゃんは、
その“誠実さ”や“丁寧さ”をちゃんと受け取れるようになってた。
気がつけば、「追いかける」んやなくて、「向き合ってくれる」人と穏やかに距離を縮める自分になってたんよ。
■恋愛でいちばん大切なのは、“安心して笑える時間”やった
ある日、圭吾さんと一緒に公園を歩いてて、何でもない話をしてた時、
ふと沙織ちゃんが言うてん。
「なんか、めっちゃ普通やけど…幸せやわ」
これがほんまの恋愛やねん。
駆け引きも、焦りも、追いかけたり突き放されたりすることもない。
その代わりにあるのは、
- “ちゃんと話を聞いてくれる人”がそばにいること
- “自分らしくおれる自分”でいられること
- “もう無理せんでええんや”って思える安心感
それって、刺激的な恋よりずっと尊いんやで。
同じ恋愛を繰り返す人へ伝えたいこと
「いつも好きになる人には脈がない」
「振り向いてもらえへん恋ばっかり」
「また同じパターンや…って落ち込んでる」
そんなあなたも、沙織ちゃんと同じように、
自分の恋愛のクセを見つめ直すことから始めてみてほしい。
焦らんでええ。
急がんでええ。
ほんまに愛されるって、思ってるよりも優しくて、あったかくて、
「心が安らぐ」ってことやから。
しんどい恋を繰り返してきたあなただからこそ、
これからは“自分を大切にしてくれる人”と、
ほんまの幸せをつかんでほしい。


